これまでバリバリと働いてきたけど、妊娠を機に自分の仕事をどうするべきか考える妊婦さんも多いのではないでしょうか。
私もそのうちの1人です。
赤ちゃんと過ごす初めての生活を楽しみにしつつも「これまでのように仕事は続けたい!」「まだまだキャリアアップをしていきたい!」「子供がいても仕事を諦めたくない!」と思うのは自然なことだと思います。
そんな働くママ・プレママにとって気になるのが「保育園」の問題。待機児童や保育園の不足にまつわるニュースはよく耳にします。それ故に、自分の子供も保育園へ入園できなかったらどうしよう?と一抹の不安を感じますよね。
そもそも情報がネットだけだと限界があり、自ら区役所・市役所に足を運ばないと実態が見えずらいというのも妊婦さんにとってはとても苦しいことです。
ここでは、保育園探しをいつから始めるべきか、何をどうすれば良いのか、右も左もわからない!という方へ向けて、今後どんなアクションをすべきかの判断がつくような情報をまとめています。
基本知識をしっかりと蓄えて、効率よく保育園の入園切符を手に入れましょう!
目次
保育園の基本を抑える
保育園は、初めて妊娠した人にとってはこれまで深く関わることのなかった未知の世界ですよね。私自身も、当初はちんぷんかんぷんでなにから調べれば良いのかわかりませんでした。
周りの先輩ママや区役所に直接出向いて係の方に説明をしてもらったりと四苦八苦しました。。。
まったくの無知だった私は、少し驚いたことがあります。それは、保育園はだれでも利用できる訳ではなく、利用する「理由」が必要だということ。そして、その理由が区や市が定めた基準に当てはまっている必要があるということでした。
保育園を利用できる人
保育園は子供に「集団生活を経験させたい」「社会性を養ってほしい」などという理由だけでは申込みをすることができません。
保育園等を利用できる人の要件として、下記のいずれかに当てはまっている必要があります。
- 月に一定時間の就労を常態とすること
- 妊娠中または出産後の間がないこと
- 疾病もしくは負傷、または精神や身体に障害があること
- 同居の親族を常時、介護または看護していること
- 災害の復旧に当たっていること
- 求職活動(起業準備を含む)を継続的に行っていること
- 学校教育法に規定された学校等に通学、または公共の職業訓練校での職業訓練等を受けていること
- 児童虐待の恐れがある、または配偶者からの暴力により保育が困難であること(公的機関に相談をしている方)
つまり、育休中や上記の条件をのぞいて「働いておらず時間にゆとりがある人」などは保育の必要性がないとみなされ、保育園の利用は不要ということになります。それは、自分で保育をすることができると判断されるためです。
保育園に預けられる対象年齢
保育園は生まれて間もない赤ちゃんをすぐに預ける、ということはできません。赤ちゃんの月齢や出生日数をクリアしていて初めて対象となります。
これは園によってさまざまですが、認可保育園(※後述します)の場合は
- 生後57日以降
- 生後4ヶ月以降
などと定められていることが一般的です。
園によっては、1歳に到達した子のみを対象にしているところもあります。
自分の住んでいるエリアで通いやすい保育園をリストアップしたら、各園の対象年齢をしっかりと調べておきましょう。
保育園の種類
保育園とひとくちに言ってもいくつか種類があり、それぞれに特長があります。
1. 認可保育園
認可保育園とは、国の定める基準を満たし、都道府県知事に認可された保育施設のことをいいます。
基準とは、施設の広さや保育士の人数、給食設備や防災・衛生管理などの項目を指します。
国が認めている園のため、運営費は国や各自治体が大部分を負担しており、利用者の保育料は比較的安くなります。
また、認可保育園の中でも区立や私立など運営事業者が違うケースがあります。区立は区が設置し、区が採用した保育士が保育をします。私立は社会福祉法人や民間事業所、個人が運営する保育園となります。
そのため、区立の保育園は各園の設備や管理体制はだいたい同じクオリティに保たれますが、私立は各事業者によって特色が違うため、設備や管理体制には個性がでてきます。
ただ、いずれにしても認可保育園のため保育内容や保育料に違いはありません。
2. 認定こども園
認定こども園とは、幼稚園と保育園の機能・特長を併せ持つ一体型の施設です。子供の教育・保育・子育てを総合的にサポートしてくれます。
認定こども園には大きく分けて4つのタイプがあります。
- 幼保連携型
- 幼稚園的機能と保育所的機能の両方の機能をあわせ持つ単一の施設として、認定こども園としての機能を果たすタイプ。
- 幼稚園型
- 認可幼稚園が、保育が必要な子どものための保育時間を確保するなど、保育所的な機能を備えて認定こども園としての機能を果たすタイプ
- 保育所型
- 認可保育所が、保育が必要な子ども以外の子どもも受け入れるなど、幼稚園的な機能を備えることで認定こども園としての機能を果たすタイプ
地方裁量型 幼稚園・保育所いずれの認可もない地域の教育・保育施設が、認定こども園として必要な機能を果たすタイプ 内閣府 オフィシャルHPより引用:https://www8.cao.go.jp/shoushi/kodomoen/gaiyou.html
待機児童数に対して認定こども園の数がまだまだ不足しているため、各自治体やエリアによってはすべてのタイプが揃っていなかったり自宅から遠いケースもあるでしょう。
3. 地域型保育事業
地域型保育事業とは、少人数かつ0〜2歳の保育事業のことを指し、次の4つに分類されます。
- 家庭的保育事業
- 小規模保育事業
- 事業所内保育事業
- 居宅訪問型保育事業
家庭的保育事業とは?
家庭的保育事業とは、生後57日以上であり3歳未満児を対象に、定員5名以下の少人数で家庭的な雰囲気の元、きめ細かやかな保育を実施する事業のことです。
保育にあたる家庭的保育者(=保育ママ)は1人に月3人の子供を預かり、保育者の居宅などを利用するのが特長です。家庭的保育者は必ずしも保育士免許を必須とされていない代わりに、指定された研修を修了しなければいけません。
小規模保育事業とは?
小規模保育事業とは、生後57日以上であり3歳未満児を対象に、定員6〜19名と比較的小規模な環境で、家庭に近い雰囲気の中で保育を実施する事業のことです。
ママによっては、子供が小さなうちはできるだけ家庭的な雰囲気の中で過ごして欲しいというニーズも多くあり、少人数なため保育者の目も行き届きやすいといいうメリットもあります。
定員20名以上の認可保育園にくらべて物件の取得も容易なため、特に都市部の待機児童対策の解決に期待されています。
事業所内保育事業とは?
事業所内保育事業とは、主に企業の中に保育施設を設置しており、その中で保育事業を行うことです。定員数などは園によってそれぞれ異なります。
これまでも従業員の福利厚生の一部として事業所内に保育施設を設置する企業は少なからずありましたが、国の認可事業の位置付けに変更されました。
認可として近隣の乳児も入園できるよう地域枠を設ける必要があるため、空き枠内であればその会社の従業員でなくても申し込むことができます。
居宅訪問型保育事業とは?
居宅訪問型保育事業とは、保護者・子供の自宅に保育者が訪問し保育を実施する事業です。
保育認定を受けたとしても全員が利用できるものではなく、家庭の事情により集団保育が困難な子供をマンツーマンで保育することが特長です。
家庭の事情とは、夜間勤務で保護者が不在のケースや障害や疾患を持つ子供のケースなどで保護者が保育を実施できない状況を指します。
保育者は「保育士または保育士と同等以上の知識や経験があることを市長村長が認める者」とされているので、資格を取得していない保育者も中には存在します。
4. 認可外(無認可)保育園
認可外保育園とは、認可保育園以外の保育施設のことを指します。
認可保育園は国の基準を満たしている園であるとお伝えしました。認可外は、その基準を満たしていない園ということになります。
施設の広さや設備・管理体制、保育士の人数などが国の基準に達していないということになります。
また、運営事業者は国や自治体ではないため保育料も少し高くなるのが特長です。
しかし、認可外だからと言って100%ネガティブな印象をもつ必要はありません。国から認可を得ていないということは法律に影響されずらく、制約も必然的に少なくなります。
そのため、園によって教育方針や内容の充実度に大きく差があったり特長がバラバラになることが多いです。
園によっては、認可保育園では実施していないような英語教育やリトミックなどの内容を盛り込んでいる保育をしている園も多くあります。そのため、認可保育園ではなくあえて認可外保育園に預けるママさんもいるほどです。
自分の子供に合うところ、ここだったら少し高額でも良いから通わせたいと思うところと出会える可能性もあります。
ただ、区や市の管理外となるので、もし認可外に通園をさせる場合は各園に自ら問い合わせて情報を得るしか手段がありません。
認証保育所
認可外保育園の中でも、認証保育所と別名で呼ぶ事業所があります。認証保育所とは、認可外のうち、都の独自基準を満たし認証された保育施設のことです。
これは東京都の独自基準により設置された保育所のため、東京都にのみ存在します。
認可保育園よりも長い13時間以上の開所が定められている点や、全施設で0歳児保育を行う点など、共働き世帯の保育ニーズに対応可能な施設です。
保育料は原則として、3才未満児の場合は80,000円・3歳以上児の場合は77,000円を超えない料金設定となっています。
※月220時間以下の利用をした場合
月額の保育料には、基本の保育料はもちろん、1食目の給食代及びおやつ代・保育に必要な材料費・光熱費・年会費(12分の1の額)などが含まれています。園によっては助成金が出る園もあり、基本料金についてもそれぞれの園が独自に定めています。
保育園入園に向けたスケジュール
保育園の入園までにはどのようなステップを踏めば良いのか、ここでまとめていきます。
ここからは、「認可保育園」に入園することを前提に進めていきます。
(認可外の場合は、各園によってスケジュールもやるべきことも異なるため、各園に問い合わせて確認していくしかありません。。。)
保育園等の利用の流れ
認可保育園の利用には、下記の手順が必要になるでしょう。
- 保育の必要性の認定申請
- 認定証の交付
- 保育園等の利用希望の申込み
- 利用調整(入園選考)
- 保育利用の内定
- 面接・健康診断
- 入園決定・通園開始
1. 保育の必要性の認定申請
まず、区や市から「あなたは保育園を利用する必要がありますね」と認めてもらうことが大前提です。そのための申請が必要です。
「3. 保育園等の利用希望の申込み」と同タイミングで申請する自治体が多いかと思いますが、お住いの地域の区・市役所で確認してみましょう。
2. 認定証の交付
住んでいる区や市から保育支給認定証が交付されます。自分の世帯がどの事由で保育の必要性を認められたのか、がわかります。
この認定証はあくまでも保育園の利用を認めてもらったという証明なだけで、これをもらえたからといって認可保育園に入れることを保証されるわけではありません。
3. 保育園等の利用希望の申込み
希望する保育園等の利用を申込み・申請します。
申込みに必要な書類はいくつかあります。ここでは、品川区在住・夫婦フルタイムで共働き(会社員)という条件で記載しますと、
- 保育支給認定申請書兼保育所等利用希望申請書
- 入転園確認表
- 勤務(内定)証明書(※1:保育を必要とする状況を証明する書類)
- 住民税額を証明する書類
- その他 ※2
※1:父母どちらも必要。保護者の状況によって提出する書類は変わってきます。
※2:認証保育所または認可外保育施設等に通っている場合や、子供の心身に障害がある場合、区外から申込みをする場合など状況によって提出しなければいけないものがあります。
5. 利用調整(入園選考)
申請者の希望や保育園の状況等により、区や市が選考をします。希望者数が保育園の受け入れ可能数をこえる場合は、利用調整基準(※後述します)にもとづいて利用者を決定します。
ここで選考を通過できなかった人がいわゆる「待機児童」となります。
園の受け入れ可能数に対して、希望者数が上回ってしまうというケースが都市部で多発しており、「日本死ね」などニュースでも取り上げられるほどの事態になっています。
選考を通過できなかった場合は空き枠がでるのを待つか、認可外保育園へ一時預けるというアクションが必要になってくるのです。
6.保育利用の内定
無事に選考を通過し内定を得た人には、区や市から文書で通知されます。
7. 面接・健康診断
保育利用を開始する前に、内定した保育園で園が指定する日に面接・健康診断を受け、集団保育が可能かどうかの確認をします。
この面接・健康診断が終わるまでは通園することができません。
8. 入園決定・通園開始
面接・健康診断が終了し、集団保育が可能と確認ができた子どもは、利用開始日から末日までの間で、保育が必要な日から通園することが可能となります。
住んでるエリアの保育園情報を収集
保育園を利用するまでの流れはだいたいわかったと思います。
ただ、各地域の決めごとや要件はそれぞれに異なるので、なにはともあれお近くの区・市役所に足を運ぶ必要はあります。。。
まず、今住んでいる(またはこれから住もうと思っている)エリア内にどのくらい保育園があるのか、徒歩圏内で通わせやすい園はどこなのか、は把握しておかなければいけません。
保育園の利用希望の申込みのときに、希望の園を8〜10つくらいは記載するので10前後の園はリストアップしておくと良いと思います。
4月以外は入園が難しい?
小学校や中学校、高校もそうですが学校への入学ってだいたい4月ですよね。
保育園もほとんど同じで4月入園というのが基本になってきます。
毎月、入園の申し込み自体はできるのですが、4月の募集・入園でほとんどの枠が埋まるのでそれ以降の申し込みはキャンセル待ち状態とほぼイコールになります。
例えば、A園で2017年4月に新規で10名の募集があり、A園の入園希望者が10名であれば10名の枠はすべて埋まることになります。4月になるまでの間に内定辞退などがでない限り、5月以降に申し込んでもA園には空き枠がないため、キャンセル待ちになってしまうということです。
4月入園の場合、各園の申込み締め切りは遅くても2月末頃になるでしょう。
品川区の場合、4月の入園選考は1次と2次で分かれていて
- 平成29年11月30日以前に出生した児童は12月22日(金)まで
- 平成29年12月1日〜2月3日に出生した児童は2月5日(月)まで
に申込みをする必要があるとなっています。(平成29年度の入園選考情報)各自治体によってスケジュールが異なると思うので、住んでるエリアの自治体で調べてくださいね!
【筆者のケース】出産のタイミングと保育園探し
出産のタイミングによっては4月入園が難しいケースもあります。
私は里帰りをして10月に出産予定なので、4月入園に向けて園の説明会や見学・申込みまでフル稼働できるかな、、と心配しています。
例えば、10月15日に出産した場合、
- 出産後、最低でも1ヶ月は実家で体力回復と新生児の育児に奮闘
- 11月中旬に自宅に戻る
- リストアップした園に見学の申込みや予約を入れる
- 12月中旬頃までに希望の園を絞る
- 書類をすべて準備して保育園の利用申込みの手続きをする
初めての育児でどのくらい忙しくなるか、時間が取れるか、体力があるのかもわからない状態でこのようなスケジュールとTODOをこなせるのか、と。
また、10月の末に出産となった場合はもっとカツカツなスケジュールになってしまいます。出産自体もスムーズにできて体力の回復も問題なければ良いのですが、そこも未知数です。
できる限りの準備はしておこうと思いつつも、どうなるかわからないというのが正直なところなので生まれてからじゃないとなかなか判断ができないですよね〜^^;
あとは、生後半年足らずの我が子をすぐに預けたいかどうか、という気持ちの問題もあります。その子の1か月・3か月・半年はその時しかありません。
ただ、仕事にも復帰しないとブランクが怖かったり・・・・悩ましいところです。
なので、出産してから自分の気持ちがどうなるか、夫婦でどうしていきたいかを改めて話し合おうかなと考えています。
保育園の点数(利用調整)って何?
保育園の利用の流れで、「5. 利用調整(入園選考)」がありましたが、ここについて解説します。
入園の希望者が保育園の受け入れ可能数を超える場合、どのようにして利用者を決定しているか、というと利用調整の点数で区や市が決めています。
もし、申込みの早い順で入園ができてしまったら、本当に保育を必要としている世帯に保育を提供できなくなってしまいます。
全員が保育を必要としているというのは前提としてありますが、そのすべての世帯が同じ状況ではないですよね。
例えば、ひとり親の世帯であれば親が仕事をして収入を得ないと子どもに食べさせることができません。その場合、ひとり親世帯という項目に当てはまると高い点数がつきます。
このように、保育の必要性が高い人に保育園を利用してもらえるよう、区・市が定めた利用調整の点数が高い人から入園できるように調整することが利用調整(入園選考)です。
保育園の入園状況(指数)
各保育園で入園に必要な指数(点数)はそれぞれ異なり、年度によっても変動します。
例えば、2017年4月時点でA園に入園できる指数の基準ラインは40点でも、B園は43点だったりします。この点数は募集人数や希望者数などによって都度変動するようです。
自分の世帯の指数は合計何点なのか、希望する園の入園可能な指数は何点なのかを知ることができれば、入園できそうか難しそうかの想定がつきます。
いくつかの選考基準
ここでも品川区の例になりますが、利用調整にはいくつか種類があります。
- 基本指数
- 調整指数
- 階層(課税額)の低いもの
- 世帯の状況
- 区内在住年数
利用調整は、上記の優先順位で決められます。
基本指数
基本指数とは、保護者の状況別に指数を付与するものです。品川区で一番高い「20」の指数は下記のような項目があります。
- 月20日以上勤務し、日中8時間以上の就労が常態
- おおむね3ヶ月程度の入院もしくは入院が決定された場合
- 常時病臥(びょうが)、重度の精神性疾患を患い定期的に通院
- 身障手帳1・2級、愛の手帳1・2・3度
- 災害による家屋の損傷、その他災害復旧のため、保育に当たることができない場合
などがあります。
また、基本指数は父母の合算数値が世帯の点数となります。「1. 月20日以上勤務し、日中8時間以上の就労が常態」に父母ともに当てはまれば40点ということになります。
先ほどの例でいえば、A園の入園基準ラインは40点だったのでA園に入れそうなことはわかりますね。ただ、同じ40点の世帯が同じ園に希望を出した場合、別の指数で優先順位を決める必要があります。
それが、以下で説明する調整指数・階層(課税額)・世帯の状況・区内在住年数です。
調整指数
調整指数は、保護者から調整指数に該当することを証明する書類が提出された場合のみに適用されます。当てはまる項目がない場合は、基本指数の点数のみです。
品川区ではぜんぶで22項目あり、例えば下記のような項目です。
- 生活保護受給世帯
- ひとり親世帯
- 世帯の生計中心者が失業・倒産等により、生計維持のため就労を要するとき
- 入所を希望する児童を認可外保育施設等に預けている場合
- 入所を希望する児童を認証保育所に預けている場合
- 保護者が単身赴任をしている場合
などです。それぞれの項目で加点される点数は異なってきます。
階層(課税額)
これは会社員だと毎年5〜6月ごろに配られる「給与所得等に係る特別区民税・都民税 特別徴収税額の決定・変更通知書(納税義務者用)」という書面に記載されている所得割額の金額(所得金額に比例して課税される住民税額)のことです。
品川区では、基本指数・調整指数の次に見る項目がこの課税額で、課税額が低い人順に優先して保育園に入れる決まりになっています。年収が高い世帯よりも低い世帯の方が保育の必要性があるという判断でしょうか。
世帯の状況
世帯の状況も確認されます。具体的には、同居の祖父母がいるかいないか、という点です。他のエリアでは、別の事項も確認されるかもしれないですが品川区ではこの通りとなってます。
祖父母が一緒に住んでいるならば、保育園に通わなくても協力を得られるので保育の必要性が下がると判断されるんですね。
区内在住年数
最後に、単純に区内(市内)にどのくらい長く住んでいるか?です。
保育園激戦区の世田谷区や目黒区から、もう少し保育園に入りやすそうな区へ引越しをした場合、引越し先の区の在住年数は短くなるので長く住んでる人よりは優先順位を下げられます。
このように、いくつかの選考基準を通して保育が必要な世帯から優先して入園が認められます。
本来であれば、入園希望者が園の受け入れ可能数を上回ることなく、全員が入園できるような環境を整えるべきだと思います。そうすれば、こんな点数などを気にせずに、自分の子どもに合う園はどこかな?という純粋な気持ちで保育園を探すことができるのにな・・・と思ってしまいます。
今はこれが現実なので仕方ないですけどね。。。
保育園選びのポイント
さて、ここまで保育園に入園するまでに何をどんな手順で進めれば良いのか説明してきました。
ここでは、大切な我が子を長時間預ける施設としてどのような観点で保育園を選んだら良いのか、ポイントとなる部分を紹介します。
何を大切にするか、は人それぞれです。一番は自分の子どもとの相性やママやパパ自身が通わせたい・通わせやすそうと思ったところであればそれがベストです。
保育園は、少なくとも数年間は通って人間関係も作られる場所ですので、何をポイントにして選ぶべきか事前にご夫婦で話し合って意見を合致させることも大切です。
保育園と自宅、職場までの距離
私、個人的にとても重要視しているのはこれです。特に、自宅からの距離が近いに越したことはないです。
保育園に預けていると、子どもが風邪を引いてしまった・遊んでて怪我をしてしまった・同じ園の子とトラブルになってしまったなど、想定していないようないろいろなことが起こると思います。
また、台風や雪、豪雨の日など悪天候な時でも自宅から近いと移動距離が少なく済みます。ママやパパが毎日送り迎えをするため、負担にならない場所にあるというのは重要です。
保育時間と料金
ママやパパは働いていると想定すると、朝は何時から預かってくれるのか?延長保育は何時まで可能なのか?は重要項目ですよね。
仕事の業種・職種によっては残業や突然の接待が入ってしまった・・・なども考えられます。やむを得ず土日に仕事が入ってしまったとき、土日の対応はしてくれるのか?通常料金に加えてどのくらいの金額で対応してくれるか?などは家計にも影響することなので事前に確認しておきたいところです。
教育方針と施設の安全性
保育園の教育方針は、同じ認可保育園でもさまざまと聞きます。お稽古のような実践的なカリキュラムを提供する園もあれば、のびのびと保育士さんとのコミュニケーションを大切に考える園もあります。
これは自分の子どもをどのように育てたいか、という家庭においての教育方針が大切です。我が子にどんな風に保育園で過ごして欲しいかイメージをしながら選べると良いですね。
また、季節ごとのイベントや外出をする頻度など園の行事なども知っておきたいところです。そういうイベントで我が子が楽しんだり活躍する姿を見るためにも必ず参加したいと思う親御さんがほとんどかと思います。それも事前に把握できれば会社にも相談しやすいでしょう。
園の子供達の様子
実際に見学に行くと、園の子ども達が楽しそうにしているかどうか、反対にとてもつまらなそうで不安な表情の子が多いか、などがわかると思います。
毎日、長い時間を過ごす場所なので我が子には楽しんで笑顔で過ごしてもらいたいですよね。そういった肌感覚はやはり見学しないとわからないと思うので、比較できるようにいくつか実際に行ってみましょう。
先生たちの質
我が子と長い時間一緒にすごす先生方が、仕事とはいえイキイキと楽しんでいるかどうか、は子どもにもおおきな影響を与えると思います。
会社という組織も同じで、仕事の量が適切かどうか?良好な人間関係の中で仕事ができているか?社員同士のコミュニケーションに問題はないか?無理な目標を強いられていないか?などで会社・組織の雰囲気はまったく変わるものです。
それは、保育士さんも同様だと思います。良い環境の中で働けていると良い仕事ができると思います。
上からの指示が厳しい・仕事の量が多すぎるなどでストレスを抱えた保育士さんが、園児を理不尽に怒鳴りつけるような環境の保育園だったら、絶対に我が子を預けたくありませんよね。見学の際には、保育士さんともしっかり会話をしてみて園長がどんな人か、同僚はどんな人かなどを聞いてみると雰囲気が掴めると思います。
保育園入園までのTODOリストまとめ
保育園に入園するにあたって、この記事で説明してきたことをまとめると
- 保育園に関する知識をつける
- 出産のタイミングからいつ入園できそうか想定する
- 住んでいるエリアの区・市役所に行き保育園に関する資料をもらう
- 自分の世帯の点数(指数)が何点か知る
- 住んでいるエリアの保育園をリストアップする
- 実際に保育園に見学しに行く
- 申し込みに必要な書類を準備する
- 申し込みをする
- 内定の連絡を待つ
このようなTODOになります。たくさんやることがありますが、出産後だとなかなかスムーズに進まないと思うので、妊娠中の産休期間を利用して情報収集などは早めにしておきましょう。
人それぞれで進め方は違いますし正解もないので、タイミングや赤ちゃんとの時間をどう過ごしたいかなど後悔しない選択をしましょうね!
まとめ
この記事では、保育園の基本情報や入園までの手順を説明しました。
妊娠して初めて知ることも多くて保育園探しが億劫になってしまうこともありますが、後悔しないようにしっかり準備しておくのが自分と我が子のためになります。
都内は激戦区ばかりなので選ぶというのも難しいとは思いますが、最終的には、自分の目で見て耳で聞いて雰囲気を掴み、「ここに通わせたい!」と納得した園に預けられるのがベストですよね。
希望の園を申請しても、入園を決めるのは区や市なのでそこは情報収集をした上で事前準備しておきましょう。
また、自分が住む予定の住所がわかったらエリア内の保育園(認可・認可外含む)で通わせられそうなところをひとまずリストアップしましたよ〜