妊娠がわかってから振り返ってみるとずいぶん自分の身体に変化がありました。今は妊娠9ヶ月でまもなく臨月に入るところですが、妊娠初期のころは毎日二日酔いのような気持ち悪さやメンタルの変化、食べるものの嗜好の変化など、さまざまなことがありました。
人それぞれ妊娠による身体の変化は違うと言いますが、他の妊婦さんってどんな症状があるのだろう?と気になる人も多いはず。
今回は、初めて妊娠をした私が妊娠初期に感じた身体の変化【味覚編】として実際に体験したことをまとめてみます。
あくまでも私の場合なので、こんな風に感じる人もいるんだ〜という感じで親近感を持ってもらえたら良いなと思います。
簡単に自己紹介をしますと
・2017年2月初旬に妊娠発覚、妊娠5週目と診断
・2017年5月の健診で男の子と判明!
・2017年9月現在で妊娠34週目
・里帰り出産のため、そろそろ実家へ帰って出産準備というところ
目次
妊娠初期に感じた5つの変化
妊娠初期とは、一般的に妊娠4週〜15週のことを指します。妊娠1ヶ月〜3ヶ月の終わりまでですね。
この時期は、もっとも「つわり」が辛い時期と言われ、身体の変化をいろいろと感じる時期でもあります。
私自身もその一人で、妊娠4ヶ月に入ってからは嘘みたいに症状が落ち着いた部分が多く、妊婦の身体って不思議だな〜と改めて感じたのを覚えています。
下記で私が妊娠初期に感じた5つの味覚の変化を紹介します。
温かいものが嫌だった
私の母も言っていたのですが、温かいものを食べたくなかった、というのがありました。
私は妊娠初期のころ、2〜3月だったので外の気温はまあまあ寒かったのですが、それでも温かいものは嫌でした。あのご飯の炊ける匂いも不快に感じましたね。
なので、仕事から帰宅して夕食を作るとしても、旦那さんと自分が食べるものは分けてました^^;
特に私が好んで食べていたのは「そうめん」ですw
茹でて冷水で洗って、氷を入れたおつゆにつけて食べてました。もちろん、身体が冷えないように温かい格好をしたり、生姜をたくさん入れたりはしてましたが、、、
今でも、なぜあんなにそうめんを欲していたのか不思議なくらい、、、週3〜4回くらいは食べてた気がします。
さっぱりしたものしか食べれなかった
そうめんとも重複しますが、妊娠初期のころは油の匂いなどが苦手でした。
唐揚げやフライ、天ぷらなど油の匂いがする食事は吐き気を催すほどでした。こういう揚げ物はもともと大好きだったので、自分でも驚きました。
例えば、コンビニに入ったとき、時間帯によってはレジ横にあるホットスナックをちょうど準備しているときがありますよね。そのホットスナックの匂いがまったく駄目でした・・・
仕事をしていたので毎朝コンビニには行っていたのですが、その匂いが気持ち悪くて仕方ありませんでした。
なので、事前に頭の中で買うものを決めてから入店して、息を止めて買いたいものだけササッと取って即購入してすぐ出る、みたいなことをしてましたw
地味な努力ではありますが、自分自身はそれほど必死だったのです。
すっぱいものを欲した
よくグレープフルーツが無性に食べたくなる、というのは聞きますが私の場合は「みかん」を特に欲しました。
なので、妊娠初期のころは「みかんゼリー」が常に冷蔵庫に入ってました^^みかん味のアイスやジュースなどよく飲んでたなあ・・・
あと、もともと梅干しをあまり食べない人だったのですが妊娠初期のころは梅干しが無性に食べたくなるときがあり、わざわざスーパーで買って常備していました。
もともとあまり好きではないものも食べたくなる、というのは不思議ですよね。
甘いものが大好きになった
これが私的に一番の大きな変化かもしれません。
もともと私はお酒がとっても大好きで、なおかつ旦那さんもよく飲める人なので、夫婦二人で新しいお店を開拓してはおいしいご飯とおいしいお酒をよく楽しんでいました。
お酒を飲んでいたころは、とにかくお酒に合うおつまみさえあればずっと飲んでいられたので、食後のデザートを頼もうという気持ちすらありませんでした。
どちらかというと、たくさん食べて飲んで、自宅に帰ってまたおつまみをつまみながらダラダラ飲む、という本当に今思えば酒浸りの生活をしてました・・・w
でも、妊娠が発覚してからは大好きなお酒を断ち、だんだんとそれにも慣れて、たまに飲むノンアルコールビール1缶で満足できるくらいになりました。
そうなると、「食後に甘いものが食べたい・・・」という欲がいつからか出てきまして。
妊娠初期もそうですが、まもなく臨月に入る今でも甘いもの欲がとどまることを知りません。
これまでなら考えられないですが、街でスイーツ屋さんに入ったり、食後の甘いものを頼んだり、お風呂に入った後のアイスが日課になるなど、生活の中にスイーツがかなり浸透しています。
個人的には、産後はこの症状が落ち着くことを願っていますが、お酒が復活しない限りは続きそうな予感です。。。
トマトとじゃがいもがおいしく感じた
ピンポイントな食材ですが、トマトとじゃがいも(特にフライドポテト)はなぜかおいしく感じました。
油っこいものが気持ち悪く感じると言っていながら、フライドポテトだけは食べれました。外出中にお腹が空いたら、ファーストフードに入ってフライドポテトを頼んでしまったり、自宅でもじゃがいも料理を作ったりしてました。
また、トマトはもともと大好きな野菜ですが、妊娠初期のころはより一層おいしく感じました。妊娠中にトマトを食べたくなる人、おいしく感じた人いるでしょうか?
私の場合はトマトやじゃがいも、また前述したそうめんやみかん、梅干しなどが妊娠初期に食べたくなった(食べられた)ものでした。
人によっては違う食べ物を欲する人も当然いると思います。
これは妊婦さんの体に起こるつわりの症状をできるだけ和らげるために、身体が自然につわりの症状を楽にするものやさっぱりとするものを求めているのではないか、という見解もあるようですが正確な要因は未だわかっていないようです。
ただ、妊婦さんの身体の様々な変化は、1つの命を育むために起こっている、ということだけは明白です。本当に神秘だなと感じますよね。
味覚変化の原因
妊婦さんの味覚変化の原因は未だに解明されていないことばかり。
その中でも、考えられる原因としてはいくつかあります。
ホルモンバランスの変化
女性の身体は、月経期・卵胞期・排卵期・黄体期という4つの周期の存在で成り立っています。
この中の「黄体期」は生理周期の中でも排卵が終わり次の生理がはじまるまでの期間を指します。この黄体期には、女性ホルモンの1つである黄体ホルモン=「プロゲステロン」が大量に分泌されるそうです。
このプロゲステロンは、「知覚を鈍くする」作用があり、それが味覚機能の低下に寄与しているのではという見解があるのです。
塩分や摂取カロリーの変化
高血圧の人や高齢者などが病気の予防や改善として減塩食にすることがあります。
減塩食は、尿の中に含まれるナトリウムが減少することで、塩味の感受性が強くなると言われています。そのため、だんだんと塩分を減らすとその味に慣れていくんですね。
妊娠中の味覚の変化も同じ仕組みが働いているとも考えられます。
妊娠をすると妊婦の血液量が増え、必然的に身体に必要な塩分量・カロリーは相対的に増えます。
そうすると、つわりが終わる妊娠16週目ころから血液量が増え摂取カロリーも増えるので、妊娠前と比較して味覚が変わったと感じるということも考えられるようです。
亜鉛不足?
そもそも味覚を感じるための人間の器官である「味蕾(みらい)」がしっかり機能していないと、味覚を感じずらくなると言われています。
味蕾は新しいものが生まれては古くなるという新陳代謝を繰り返しており、その新陳代謝に「亜鉛」は必要不可欠だそうです。古い味蕾は味を感じる力が弱くなるそうです。
※詳しくは、「味覚変化の対策」で解説しています。
妊娠中、亜鉛は胎児の発育にとても重要と言われています。胎児には必要な栄養素が優先的に届けられるので、どちらかというと亜鉛不足になりやすいのは妊婦さん本人です。このように何らかの原因で亜鉛が不足すると、味覚の変化だけではなく味覚障害を引き起こすことにもつながるという見解があります。
味覚障害の場合もある
ここまでの話では、好きだったものがおいしく感じなかったり、反対にあまり好きでなかったものを食べたくなったりする「味覚の変化」の体験と考えられる原因についてお話ししてきました。
ただ、中には塩分の強い食べ物のしょっぱさを感じられなかったり、すべてにおいて「おいしい」という感覚がなくなってしまう人もいるようです。もしかしたらそれは、「味覚障害」とも言えるかもしれません。
下記のような症状がある場合、味覚障害の可能性を疑います。
- 無味症:まったく味を感じられない
- 味覚減退:薄い味を感じられない
- 解離性無味症:特定の味だけ感じられない
- 錯味症:甘いものを苦く感じる
- 自発性異常味覚:口に何も入ってなくても何か味を感じる
これらの症状に心当たりがある人は、健診でお世話になっている婦人科の医者などに一度、相談をしてみた方が良いでしょう。
ただ、今のところ味覚障害についても明確な原因は解明されていないという現状です。ただ、妊娠をしているのとしていないのとでは身体に起こる変化は明らかに違います。ホルモンバランスの影響で何らかの味覚への変化があってもおかしくはありません。
一般的には、味覚の変化・障害は妊娠16週頃までには落ち着くことが多いと言われています。この症状が、妊娠後期まで治らない場合は病院で相談しましょう。
何を食べてもおいしく感じられないと毎日の食事が楽しみにならず、とてもつらいですよね。ただ、お腹には命が宿っているので、しっかりと水分・食事をとり栄養摂取ができるようにしたいですね。
味覚変化の対策
人が味を感じる仕組みは、味蕾(みらい)が関係していると言いました。具体的にいうと、人間は下記のような流れで味を感じます。
- 口に入った食べ物を唾液でとかす
- とけだした味の成分を唾液が味蕾(みらい)へ運ぶ
- 味を感じる
味蕾は、人間の舌や鼻とつながる軟口蓋(なんこうがい)という器官などに無数にあります。舌には約1万個もの味蕾があると言われています。
妊娠中はお腹の赤ちゃんや羊水を作るために水分が不足しがちな状態になるため、唾液量自体が減少してしまう傾向があります。そのため、本来であれば味蕾に運ばれる味の成分がしっかりと届けられず味を感じづらくなっていることも考えられます。
また、前述したように「亜鉛不足」が味蕾の機能を弱め、味覚を鈍くする要因になり得ます。味覚変化の対策としてできることは、この味蕾を働かせるために「亜鉛」をしっかりと摂取すること。
また、亜鉛をしっかりと摂取することで早産や低体重児などのトラブルを未然に防ぐことにもつながります。胎児の重要な器官の発達にも必要不可欠な亜鉛は、母子ともに補給する必要がある成分なのです。
亜鉛を多く含む食べもの
効率的に亜鉛を摂取するには日々の食事から、ということでどんな食材に多く含まれているか紹介します。
- 牡蠣
- かに
- 牛肉全般
- 豚肉(レバー)
- チーズ
- からすみ
- 煮干し
- するめ
- たらこ
- 卵黄
- きな粉
- 抹茶
こうして亜鉛を多く含む食品を見ていると、なかなかハードルが高いものが多いですよね。特に妊娠中は、牡蠣やレバーなどは食中毒の心配もあるので控えた方が良いものですし、からすみもそんなに食べられるものではありませんよね。。。
でも、日々の食事の中で取り入れやすい食材を少しずつ取り入れていくことで亜鉛不足を改善できると良いですね。
例えば、トマトを使ったサラダにパルメザンチーズを細かくしてふりかけて食べたり、たらこを入れた卵焼きを作ったり、おやつのわらび餅などにきな粉をふりかけたり。
ただ、気にしすぎたりこだわりすぎてストレスを感じてしまっては本末転倒です。あまり強く意識をせず、日々の食べてるものに無理なく取り入れてみましょう。
また、つわりの症状は人それぞれなので、食べられないものを無理して食べる必要はないですし、本当に亜鉛不足で味覚に変化が起きているのかは実際のところはわかりません。何はともあれ母子ともに健康であることが大切。気になる症状があれば、まずはかかりつけの婦人科で相談してみて、他に解決策がないか聞いてみても良いと思います。
まとめ
この記事では、実際に第一子を妊娠中の私が妊娠初期に感じた味覚の変化についてまとめました。
この記事を書いていく中でいろいろな妊婦さんの症状をネットで拝見しましたが、本当に人それぞれ症状が違うんだなということを私自身も改めて感じました。
妊娠初期を過ぎて感じたこと・わかったこととしては、
- 一人一人症状は違うから何が「普通」ということはない
- どんな症状だったとしてもお腹の赤ちゃんのためにママが戦っている証拠
- 妊婦の身体の変化は未だに解明されていないことが多すぎる
- 結論、とにかく耐える・我慢するしかないというケースが多い
という点ですね。病気ではないとはいえ、つわりなどの症状の原因を解明して、今後に続く妊婦さんの負担が軽減されると良いのになと思います。
妊娠初期のママ、頑張りましょうね!