【産後うつの症状まとめ】産後うつを経験した私の体験談




今新たに話題になっている「産後うつ」。私自身、息子を出産してから2週間ほど経ったとき、産後うつっぽい症状になりました。約3年前のことだけど、当時の自分を思い出すと「あ、病気だったんだな」と思います。でもなかなか人に助けを求めることができなかった。

だから、今回の記事では私の産後うつの具体的な症状やそれを乗り越えた体験談を書こうと思います。

「自分は産後うつなのだろうか」「産後うつから抜け出すにはどうしたら?」という方に、ちょっとでも参考になる部分があればうれしいです。

産後うつはどんな症状?

産後うつと思われる主な症状は下記の通り。

産後うつの代表的な症状
  • 気分が落ちこむ
  • 何にもやる気が出ない
  • 気分の浮き沈みが激しい
  • とにかくイライラする
  • とにかくネガティブ
  • なぜか涙がでてくる
  • 食欲がない または 過食気味になる
  • 全身に倦怠感がある
  • 眠れない
  • 赤ちゃんを可愛いと思えない
  • 赤ちゃんの状態が心配すぎる
  • 罪悪感がある
  • 絶望感がある
  • いつも不安感がある
  • ずっと疲れていて怠い
  • 「逃げたい」「死にたい」と思う
  • 赤ちゃんを煩わしく感じては自分を責める

産後うつの原因って?

1.出産でホルモンバランスが乱れる

女性のホルモンは出産するときに大きく変動するそうです。

また、出産後に授乳をすることでもホルモン変動があり、これらホルモンの乱れが脳の神経系に何かしらの影響を与え、産後うつ病になりやすくさせると考えられています。

詳しいことはまだ解明されていないんですね。

2.慢性的な睡眠不足と疲労

赤ちゃんが生まれてから、生後3か月程度までは1日に何度も授乳が必要です。

授乳だけではなく、1日に何度もオムツ替えをしたり、沐浴をしたり、室内温度を気にかけたり、お着替えをさせたり。。。なかなか休息をとる時間もとれないんですよね。

そのため、まとまった睡眠時間もとれず、リフレッシュする時間もほぼありません。

肉体的に疲れると精神的にも不調になりやすく、心身共に疲れることで産後うつになりやすくなると考えられています。

3.ママとしてのプレッシャー

出産をするまでは、自分のやりたいことも好きなタイミングでやることができたし、気軽に外食に行けたし、何かと気ままに過ごすことができたのに、出産を機に、「ママ」という新しい重大な任務を背負うことになります。それに慣れるには、時間がかかるものです。

育児によるストレスは経験してみないとわからないものです。私の場合は、本当に「育児ってこんなに大変なんだ、、、、」と絶望に近い感情になりました。

私自身、赤ちゃんの泣き声が聞こえるたび、心臓がバクバクして不安で仕方なかったのを今でもよく覚えています。

初めてママになる人でも、2人目の出産を経験したママでも、ストレスやプレッシャーは大きくのしかかってきます。

4.頼れる人がいない・甘えられない

初めての「ママ」としての役割に、大きな責任やプレッシャーを感じながら、やっと1日を終える。
そんな毎日を過ごす中で、ほんの少しでも誰かの力を借りれたら、、、、と思うことありますよね。

でも、環境的に頼れる人がいない場合や、もともと人に甘えるのが得意ではなく自分ですべてやろうとしたり誰かの力を借りずに頑張ってしまう。
その結果、逃げ道がないように感じ、自分自身を追い詰めてしまいます。

そのような状況では、産後うつにかかりやすくなると考えられます。

5.うつ病やその他精神疾患になったことがある

妊娠する以前、または妊娠期間中にうつ病を発症したことのある人の場合、産後うつになりやすいと言われています。
お腹の赤ちゃんに悪影響にならないか心配で、薬の服用を自分の判断でやめてしまうと、再度うつ病になる確率が高くなるため、治療中の方は必ず医師に相談しましょう。

私が産後うつっぽくなった話

私は出産後、2週間ほどたった当時、記事の冒頭で紹介した代表的な症状にほとんど当てはまっていました。
特に、「イライラする」「涙が出る」「眠れない」「常に不安感・罪悪感がある」「逃げたい」「死にたい」などはかなりありました。

あのとき、1人にしたら本当に何をしていたかわかりません。。。

出産〜入院中

今から約3年前、私は息子を出産しました。約10時間ちょっとかかりましたが、安産と言われました。

出産までの最後の2〜3時間、味わったことのない陣痛の痛みに耐えて、いつ終わるのかわからない恐怖と戦って、最後の力を振り絞って出産しました。

正直、私は赤ちゃんと対面したとき「可愛い」「愛おしい」とかそういう感情ではなくて、「やっと出産が終わった・・・」という安堵の気持ちの方が強かったです。

感動的な出産直後の写真を撮る余裕はなく、踏ん張り続けてガクガクになった足で分娩台から下りるのもやっとでした。

それでも、少し時間がたって我が子を抱っこすると「本当に出産したんだ。私のお腹にいた子なんだなぁ」と実感が湧いてきました。

私の産院は、地元では有名な産院で自分自身もそこで生まれました。基本的には1人1室の個室になっていて、病院食も季節に合わせたもので美味しくて、助産師さんたちも経験豊富な素敵な方ばかりでした。

5日間の入院でしたが出産翌日からスケジュールが決まっていて、あまりゆっくりできた記憶はありません。でも、夜21時以降は赤ちゃんとは別室で朝まで眠れる環境を作ってくださいました。

でも、私はその5日間、ほとんど眠ることができなかったんです。

出産当日はアドレナリンが出ていて興奮状態だから、「疲れてても今日は眠れないかもね〜」と助産師さんに言われたんですが、その次の日もその次の日も眠れず・・・・

眠いという感覚を忘れてしまったかのように、ほぼ一睡もできませんでした。

でも、お見舞いにきてくれる夫や私の母や父、姉などと一緒に生まれたての息子にミルクを上げたり写真を撮ったり、毎日の初めての経験に戸惑いながらもなんとか笑顔で過ごしました。

疲れは溜まっていたものの、無事退院することになって実家へ帰宅。(里帰り出産をしてました)

私の産後うつの症状は実家へ帰宅してから顕著にでるようになりました。

実家へ帰宅〜1ヶ月検診までが一番辛かった

赤ちゃんとともに、実家に帰宅。入院していたときは夜、看護師さんが赤ちゃんをみてくれていたけど、今日からは自分がすべてをやらなければ、と思うと少し気持ちが暗くなったのを覚えています。

今思うと、私はあまり母乳が出ないタイプだったのもあって、ミルクにしてしまおうか、このまま母乳を頑張るか、とても葛藤していました。それも、大きなプレッシャーだったと思います。

結論、ミルクで育てることに決めたのですが、決断できるまでに1ヶ月くらいはかかりました。。。

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2018.06.20

私の母は週4くらい仕事をしていて、父は昔から子育てにはあまり協力的ではない古風なタイプ。

姉は自分の部屋も掃除せず、毎食母が作る食事を食べ、自分磨きに励む生活を送っているので、人の世話なんてもってのほか、という感じです。

つまり、私は実家に帰省してもほとんど誰かに頼ることができませんでした。もともと人に頼るのが苦手なタイプでもあったし、もうママになったんだから赤ちゃんに関することはすべて自分でやらなきゃ、と考えていました。

生まれたての赤ちゃんはふにゃふにゃで壊れてしまいそうで、母も父も怖がってあまり抱っこしてくれませんでした。

それなのに、赤ちゃんが泣けば「母乳足りてないんじゃない?」「おむつは変えたの?」「部屋寒いんじゃないの?」と、小言はたくさん言われます。

姉も父も赤ちゃんが寝ているのはお構いなしに、ドアをドタバタと閉める。

おまけに、小さな犬を飼っており、しつけもほとんどしていないのでちょっとした物音でキャンキャン吠える。

せっかく赤ちゃんが寝てくれたのに、、、私も今、身体を横にして休みたいのに、、、そんなに音を立てたら起きちゃうじゃない!!

と、毎日ストレスとともに、慣れない育児をしていました。

夫は実家から1時間半ほどかかる自宅にいて平日は仕事をしていたので、土曜か日曜の数時間だけしか来てもらえず、育児の戦力にはならず。。。

実家に帰ってからもまともに眠れた記憶がないので、つまり出産からほとんど眠れずに2週間ほど経過しました。

その頃ぐらいから、産後うつのような症状が出始めました。

当時の自分は、自分を客観視できるほどの余裕もなく、自分が「産後うつかも」なんてあまり思ってなかったんです。

それよりも、手探りで不安な育児と、眠れない日々からどうにか逃げたい、と思うようになりました。

週末、夫の顔を見ただけで涙が流れて止まらなくなったし、もう、これまでみたいに自由に外出ができないんだ、と思って絶望してたし、赤ちゃん中心の生活で私はこれからやりたいことも仕事で活躍することも何もできなくなっていくんだと孤独で仕方なかったし、今までみたいに外食したり、映画館に行ったり、知らない街に探検に行ったり、なんにもできなくなるんだ、、、とネガティブが止まりませんでした。

赤ちゃんと6畳の部屋で2人きりの世界、ずっと赤ちゃんを起こさないように息を潜めて1日が終わるのを待っていました。

産後うつをどうやって乗り越えたのか

乗り越えられたのか未だによくわからない、というのが正直なところです。

私の場合、病院には行かなかったので薬も飲んでいないし、誰かに「あなたは産後うつだよ」と言われたわけではありませんでした。

一番大きく変わったことと言ったら、実家から自分の家に帰宅し環境が大きく変わったことです。

実家に住むことがこれほどまで自分にとってストレスになるとは思っていなかったので自分でもびっくりしたんですが、離れて暮らして長いのでもはや自分の家ではなく、実家は他人の家のようでいろいろと気を遣います。

また、親や姉など身内がいない環境によってストレスが減った、ということもあります。

あとは、夫がだんだんと育児の戦力になってくれたので、心強く感じることができました。

相変わらず睡眠不足は続いてましたが、自分の家に帰宅してからやっと「寝れた〜」っていいう日が増えていきました。

なので、そういう日々の積み重ねでだんだんと産後うつの症状が少なくなっていきました。

パッと消えるものではないので、本当に少しずつ、気付けば少し楽になってた、という感じです。

【意見】産後うつは甘えなんかじゃない

産後うつは甘えなんかじゃない、と私は思います。誰だって初めての経験をするときに不安や恐怖感を抱きます。

「出産」って初めての経験のなかでも命に関わる経験なわけで、しかも、相当な身体的ダメージを受けます。

お医者さんによっては出産をするということ=「完治までに3ヶ月かかる事故に遭ったのと同じダメージ」に値すると言われます。

人間を生み出すんだもの、世の中にこれ以上リスクが大きくて、痛みを伴う、素晴らしく神秘的なことってありますか?っていうこと。

それをやり遂げるだけでもすごいことだと思うのです。

出産のダメージで身体や心がすぐに回復しないのだって起こり得ること。何も誰も悪くない。

一番やっちゃいけないのは自分を責めることです。

人それぞれの出産ストーリーがあるように、出産で産後うつになる人・ならない人はいるし、みんなそれぞれに環境が違うし、性格も違います。

産後3ヶ月で仕事復帰するバリキャリの人もいれば、産後3ヶ月かけて身体と心を回復していく人もいる。

だから、産後うつが甘えだと説く人がいても1つの意見だとは思うけれども、産後うつのような症状を経験した私としては同意はできないと感じます。

人は経験してみないとわからない生き物です。

身体と心のバランスが崩れ、自分自身だけではコントロールができない状況に陥っても、自分を責める必要は全くありません。

病院はためらわず受診しよう

「自分は産後うつなのかな?」と半信半疑で病院にいって「そんなにひどい状況じゃないですよ」って言われたらそれで良いし、「産後うつの可能性があるので治療しましょうね」と言われたらしっかり療養する。

病院に行くだけでも、一歩前進です。

自分で「たいしたことないだろう」と判断して病院に行かず、ストレスを抱え死にたい・逃げたいと思いながらも我慢して、その結果、産後うつになってしまう方があとあとよっぽど大変です。

病院は必ずしも病気になってから行くところではないですし、少しでも不安や心配なことがあるならまず相談することをおすすめします。

大事なのは、まず自分は産後うつなのかな?と気付こうとすることです。

ここ最近、絶望感を感じて何もやる気が起きない・イライラしている・何も楽しくないなどが続いているのならば、それはあなたの身体と心が助けてほしいと言っているサインかもしれません。

自分のためだけではなく、赤ちゃんのためにも、軽く考えずに病院にいくことを検討してくださいね。

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ABOUTこの記事をかいた人

こんにちは、Ayakaです。現在、フリーランス2年目です。 3歳になる息子の母で、1つ年下の夫がいます。家族3人で、最近湘南へ移住しました。(元々都内在住でした) 出産を機にフリーランスになり、今は動画制作・Webデザインがメインのお仕事。いわゆる「ワーママ」(ワーキングマザー)ですが、仕事と育児、どちらも楽しみつつ、穏やかで・笑顔が多めで・仕事ができる・イキイキとしたママでいたい、と思っています。 あくまでも理想^^;その理想に近づくために、日々試行錯誤していることをアウトプットしています。